ある平日の話。
猫舌の男と天婦羅を食べに行った。
その男は、常々カウンターで天婦羅が食べたいと言っていたにも関わらず
自分の前に出されたエビの天婦羅と、すでに尻尾を齧っている私を情けない顔で、交互に見つめるだけである。
万事その調子で、私がデザートであるリンゴのシャーベットの最後の一掬いを口に入れたころ、すっかり冷めたの烏賊を食べ終えていた。
すべて食べ終えて、店を出る時、その男は「口の中がベロベロだ」と、つぶやいた。
あんなに待っていたのに、口の中を火傷したというのだ。
ご愁傷様な話である。
そして、この男(?)が待っているものは、いつまで経っても…
来ないかもしれない。
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